評価方式の比較
目標管理制度の目標達成度・達成プロセスの発揮能力・上位目標達成への貢献度評価において、被評価者の納得性を確保するために様々な方法が実施されています。
代表的評価方式
被評価者の納得性向上のため、企業が採用している代表的評価方法は次の通りです。
評価方式 | 評価方法 | |
1 | 自己評価 | 目標管理シートの目標達成度自己評価欄に、担当者が自己評価を記入し、上司はそれを見た上で評価 |
2 | 360度評価 | 部下・同僚・関係部門の管理者などによる多面評価に基づき、上司が1次評価 |
3 | 相互フィードバック評価 | 上位の組織目標達成を分担した仲間が真摯、かつプロセスの事実に基づいて相互に評価、それに基づく自己評価および上司の評価 |
現状では「自己評価」が最も普及しており、「360度評価」・「相互フィードバック評価」の導入企業は部分的です。
評価方式の問題点と注意点
「自己評価方式」:被評価者は、自分の評価をできるだけ高くしたい心理が働く。一方、上司は評価決定後のフィードバックの際、被評価者の納得性に問題が生じることを恐れて、自己評価より低い評価を避けたい心理が働くので高めに評価し、その後の調整プロセスでも修正しきれないことが生じがちで、両者の「事実に基づく的確な評価」が課題。
「360度評価」:評価者の意外な面が捉えられる可能性がある一方、被評価者にとって、上司以外の評価者が不明であり、納得性に欠けるので、評価の信頼性を高める実績が必要。
「相互フィードバック評価」:被評価者にとって、仲間の真摯な評価が受けられ、それに基づく自己、および上司の評価により決定するので、信頼性が高く、納得性も高まり、チームの相互信頼も高まる。ただし、評価に慣れる十分な訓練が必要。
経営者・管理者は上記に留意して、評価方式を選択しましょう。